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みかん、紙芝居のルーツ立絵を探る!     2010年8月22日

現在の形の紙芝居が生まれたのは、今から凡そ、80年前の昭和5年、東京の下町である。その以前は、立絵(たちえ)と呼ばれる、今で言う、ぺープサートの人形芝居が、人気を博していた。

当時、その立絵を、紙で作った人形のお芝居であったので、紙芝居と呼ばれえていたのだ。つまり、紙芝居のルーツである。私は、友人のTさんと一緒に、この紙芝居のルーツである、立絵が、どうしても観たくて、横浜に在る、横浜市立歴史博物館へ観に行かせて戴きに行ってきた。

横浜市立歴史博物館では、今、「大紙芝居展」が催されていて、覗きからくりや、立絵の実演や、昔の街頭紙芝居の展示が行なわれているのである。

私達は、横浜に着くと、横浜市立歴史博物館目指して、まっしぐらに向かった。横浜の街を訪れるのは、初めてで、モダンな建物や、変わったお店が並んでいて、なんとなく、異国情緒の漂う街である。

私達は、歴史博物館に、やっと辿り着いて、真っ先に目に入ったのが、玄関のエントランスに置かれていた、立派なのぞきからくりの舞台であった。「幽霊の継子いじめ」という演目らしく、大きな、立派な字で描かれ、その下に、美しい、大正ロマン調の絵が、何枚も並べて描かれていた。

その、絵の下には、丸いガラスの穴が、上段と下段に、いくつも仕掛けられていて、思わず、中を覗きたあくなったのだが、残念ながら、柵がしてあって、入れない。う~ん残念!

でも、気を取り直し、館長さんから、いろいろお話を聞かせて戴き、そして、立絵の語り手であられる、飯田豊一先生に、ご挨拶をさせて戴いた。

飯田先生は、日本で、ただ一人の、立絵の語り手であられるそうで、本日の実演作品は、「鈴ヶ森 白井権八」だそうだ。飯田先生曰く、「立絵の実演は、その殆どが歌舞伎の演目です。だから、昔、立絵師のことを、歌舞伎やさんと呼ばれていました。」と、粋のいい江戸っ子弁で、教えてくださった。

そうか、立絵は歌舞伎と、深い関係があるんや。やっぱり紙芝居は、日本の伝統文化と深い縁が、繋がっているのやなあ」と、私は、感心した。

やがて、立絵に実演の時間になった。これまた、紙芝居同様、小さな箱型の舞台(これも、飯田先生作)に、歌舞伎の舞台のような、縦じまの幕が開き、その中は、後ろに黒い布が張ってあり、人形使いの方が一人で、全ての人形を操られる。すごい!そして、それぞれの人形に、いろいろな仕掛けが施されていて、裏を向けると、パッと変わる、その変化を、当時の人々は、楽しんでおられたようだ。

飯田先生の語りに合わせて、効果音の太鼓を叩く方も、おられ、都合三人の方で、この立絵の芝居が、進行される。だが、昔は、この三役と、飴を売ることと、四つの事を、一人でされていたというのだから、これまた、凄い。

飯田先生のお話と、文献によると、当時は、鏡を使ったり、人形を焼き鳥のように串刺しして、ひっくり返して、立体的な変化を施していた人も、おられたそうだ。そうして、こうしたお芝居は、昔は、各町に、一軒ずつ、映画館が在ったように、このようなお芝居を観せる為の寄席が、建てられて、見料を払って、人々が楽しんでいたそうだ。

だが、やがて、道具一式を肩にかついで、街の中を練り歩き、子供達に飴を売って、見せる様になっていった。この立絵というのが出来たのが、大体、明治20年頃だそうだ。

この立絵の前が、所謂、幻灯のような、写し絵と呼ばれているものであった。それとは、別の流れで、江戸時代の終わりごろから、昭和の初めにかけて、のぞきからくりというものが、縁日や、寄席で為されていたということである。

紙芝居の歴史の蘊蓄は、この位にして、私達は、飯田豊一先生の語りの「鈴ヶ森 権八」の実演を、じっと見入ってしまった。紙芝居とは、また、違った魅力が秘められていた。それは、一言でいうと、伝統の貫禄とでもいうのか、私達は1時半と3時の二回の実演を観せて戴いた。

二回目の3時の時は、子供達が大勢観ていたので、私は、そうっと、一番前の席から、振り返って、子供達の顔を見せてもらった。すると、子供達の目は真剣に、舞台の方えを見つめ、じっと、お芝居の世界に入り込んでいるのが判った。「やっぱり、立絵は、凄い!この伝統は、絶対残していって欲しい。」と、私は願った。

紙芝居の前進の、立絵を、自分の目で観た、Tさんと私は、紙芝居の体験コーナーで、お互いに、紙芝居を実演し合いながら、楽しんだ。

私は、この紙芝居展のことを教えてくださって、一緒に観に連れて行ってくださったTさんに、心から、感謝の気持ちで一杯になった。Tさん、ほんとうに、ありがとう。そして、飯田先生や、実演してくださった方々、そして、この紙芝居展を企画され、親身になって解説してくださったり、飴まで販売して、雰囲気を味あわせてくださった、歴史博物館の館長さん、お世話になり、ありがとうございます。

この紙芝居展で、学ばせていただいたことを、また、自分の紙芝居の活動の糧として、これからの21世紀に、私達はどのように紙芝居の道を歩んでいけば良いのか、自分の与えられた宿題として、学ばせ続けて戴きたいと、想います。歴史は、ある日突然、変わるのではなく、一日、一日の、その時代に生きた人々の営みに依って、創られて行くということが、今回の見学で、本当に、よく判りました。「ローマは一日にして成らず」私達も、この激動の平成という時代を、共に、より良く生きていくことで、次代を次ぐ子供達の為、また、私達自身が、幸福になる為に築いていこうでは、ありおませんか!

                    byみかん

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