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みかん、紙芝居の歴史を学ぶの巻         09・7月18日

昨日の金曜日の夜、紙芝居文化の連続講座を受講させて戴き、其処で私は、まついのりこさんから、紙芝居の歴史についての、お話を聴かせていただきました。

考えてみれば、私達も歴史の真っ只中に存在しているのである。歴史を築いていくのは、何も、偉い人や、立派な功績を残した人が創るのではなく、うちら一般庶民が、時代の流れの渦の中で、どの様に生きてきたのかで、その真価が問われるのだと思う。増して、紙芝居のような、大衆の中から生まれた文化は、尚のこと、その時代に生きてきた人々の生き様に対して、とても興味深く考えさせられるのである。

紙芝居の誕生は、今から凡そ80年程前、現代社会よりも、もっと過酷な時代に、巷に溢れた、多くの失業者が、当時、娯楽の少なかった子供達に、飴や駄菓子を売って、日銭を稼ぐ為の道具として、東京の下町に生まれたのが、発端である。

と、言うことは、もう、既に御存知の方や、お気づきの方もおられるでしょうが、紙芝居は、日本で生まれた素晴らしい文化なのです。その、発生は、街頭紙芝居という形でしたが、この紙芝居という、独特の形式を、印刷紙芝居にして、キリスト教の布教や、教育の現場で利用しようとされた、今井よねや、高橋五山、松永健哉、などの先人達の努力が、現在の私達が、普及させて戴いている、教育紙芝居の布石を築きあげたのだ。

だが、悲しいことに、紙芝居が誕生したのが、1930年で、それから、印刷紙芝居が次々と出版され、さあ、これから紙芝居の新たなる歴史が構築されれいくと思った時、日本は、15年戦争の時代に突入する。

そして、治安維持方を始めとした、さまざまな、言論や文化の統制が為され、そればかりか、紙芝居は、国策紙芝居と名打って、まさに、人々に戦意高揚や、銃後の護の意識を植え付ける、プロパガンダの道具として利用されたという、悲しい負の遺産の時代があった。

まついのりこさんの講義に拠ると、当時、紙芝居は「新武器」と名づけられ、正しくそれは、どんな凄い、機関銃や戦車や戦闘機、軍艦よりも、人々の内面を全く戦争することは、正しいのだ、戦争の為なら、どんな苦労も厭わないという、幼い子供の時から、心の内面を洗脳するという、本当に恐ろしい「武器」であったとおもわれる。

紙芝居の歴史については、まだまだ、解明されていない事も多々ある。いや、紙芝居の歴史だけでなく、紙芝居そのものの研究が、本当に、まだ未開の分野である。

紙芝居と絵本を比較することで、紙芝居の理論を打ち出された、まついのりこさんの講義は、本当に意義深いものがあり、予定時間を遥かに超過して、熱く語られるお話を、私は、寸部も聞き逃さないようにと、全身全霊、魂を込めて聴かせて戴いた。

今、毎日のように、紙芝居が新聞やテレビで紙芝居のニュースが取り上げられているように思われる。それは、何故かと考えたら、やっぱり、現代社会のパソコンや、テレビゲーム、携帯電話の生活にどっぷりと浸かってしまった私達に、今一度、本当の意味での人間社会の本来の、人と人との生身の触れ合いの大切さを見直すことが、大切だと気づき始めた、一つの現象であると、私は思うのだが、如何なものだろうか?

                    byみかん

~みかんの紙芝居の本の紹介コーナー~

「昭和紙芝居史」(加太こうじ著 岩波現代文庫)

黄金バットの作者である、加太こうじ氏が、昭和の時代と伴に歩んできた、街頭紙芝居を中心とした歴史を具に、書き綴っておられる。特に、紙芝居の作者として生きてきた、著者の実体験を通して語る、時代の変遷と伴に変わっていく紙芝居の歴史は、非常に興味深いものがある。紙芝居の歴史を紐解くことを希望される方は、是非、一度、ご購読されることをお奨めする。

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