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原爆を知らない子供達 8月5日

都の立命館大学国際平和ミュージアムで、紙芝居を演じさせて戴いた。これは、毎年行なわれている、「平和の為の京都の戦争展」の会場で、一階のロビーの片隅で、子供さん達や、大人の方々の前で、平和の為の紙芝居を観て戴いた。

私が、紙芝居を演じる準備をしていると、年配の男性が声をかけて来られ、「二度とあんな思いはしたくない。」と、おっしゃったのが、心に残る。広い会場は、一つの空間となり、私の声は、マイクを通さなくても、会場にこだまし、間近で紙芝居を観ていない方にも届いたことと想う。

小学生の団体の子供達が、やって来たので、広島の原子爆弾が落ちた時の様子を描いた、「平和のちかい」という紙芝居を演じさせていただいた。この紙芝居をする前に、子供達に、「みんなは、原子爆弾て知っている?」と聞くと、驚いたことに全員が、「知らない!」と応えた。私は、驚きの色を隠しながら、「あのね、原子爆弾は、今からちょうど、63年前の明日、8月6日に、世界で初めて広島に落とされた爆弾で、たった一発の爆弾で、何万人もの人がなくなったんよ。その3日後の長崎にも、同じように、原子爆弾が落とされたの。明日の朝、テレビで、原爆で亡くなった方達の為の式典があるから、みんなも、平和な時代がずっと続くように、祈っていてね。」

私の話を一しきり、聴いていた子供達が、「明日の何時にするの?」「なんチャンネル?」などと、真剣な眼差しで聴いてくれた。私は、本当にここで、紙芝居をさせて戴いて良かったと、満たされた気持ちで一杯になった。

平和展は、そして、平和の紙芝居は、戦争を経験した方も、経験していない若い人や子供達の為に、引き継がれていけたら、二度と原爆などという、恐ろしい爆弾を使われたり、作られることはないだろう。

同じ会場の一角に展示されている、実物大の二つの原子爆弾の模型に、そっと手で触れ、「これらの爆弾が再び落とされ、尊い人間の命を奪い、地球を滅亡させることのありませんように・・・」と、祈った。何処の国にも落とされたことのない、日本人だからこそ、原爆の恐ろしさを伝えていくことが、今、大切なのだ。歴史は繰り返されてはならない。

私は、3時からの鈴木常勝さんの、戦争中に作られた紙芝居の講座を受けて、お国の為ではなく、子供達の為の紙芝居が、ずっと創られる時代であって欲しいと、願った。

明後日も、また、私は、そこで、平和の為の紙芝居を実演させて戴きたいと、想っている。

             byみかん

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