遂に始まるお産合宿!8月10日
夜、臨月の次女が遂に帰って来た。勿論、スイカのようなお腹を抱えて、元気に合言葉を交わして、嬉しそうに我が家の玄関に入って来た。一通り、荷物を片付けた彼女は、
「嗚呼、明日から何しょう?」と、のたまう。私は「、そんなにうちの家は、あまないで。兎に角、お産までは、家事を手伝ってもらうよ。」と、冷ややかに言った。これも、お産であまり、大事に養生すると、お腹の中の赤ちゃんが育ち過ぎて、出産が重くなるからという、親心である。と、一応自分で自分に言い訳をした。
誰に似たのか分からんけど、ノー天気な彼女は、入院グッヅが入っているトランクから、おもむろに、団扇を引っ張り出して、「お母さん、この団扇で、陣痛の時、あおいでや!」と、のたまう。そら、おかんが、お産の時は、大阪府の郊外に在る、うらぶれた市民病院やったから、冷房の設備がなくて、陣痛でのた打ち回っている私を、母がずっと、団扇であおいでくれていたと云う話はしたけど、今は、空調のきいた涼しい部屋で、なにもかも行き届いた病院で出産するねんから、いらんやろうと、思ったが、この子は、私のお産の時のその逸話を聞いて、団扇であおいでもらうことで、初めてのお産に対する安心感を保とうとしているのだろう。
「今日の夜から家、断水やねん。シャワー浴びるわ。」とのたまい、彼女は、浴室に消えた。私は、娘と孫が休むであろう、我が家曰く、仏間の「大奥」を片付けて、二階に上がると、娘達の声がする。もう、シャワーを浴びた次女が出てきたのだ。ドアを開けると、これは驚いた、お揃えのピンクの花柄のTシャツと、短パンのジャージに身を包んだ、SサイズとLLサイズのお二人が並んで、テレビを観て、くつろいでいるではないか。「これじゃあ、まるで、クラブの合宿みたいやなあ。」と私は、つぶやき、わたし迄、なんだかワクワクした気持ちになって来た。
さあ、明日から、また戦のような、忙しい日々になるで!これを機会に、私も少しは、サイズダウンできるかな?それとも、やっぱり、食欲旺盛な妊婦の娘と、CCレモン飲みながら、暑い夏を乗り切るべく、しっかりと栄養つけとこかと、妙な処で妥協する、みかんであった。お産合宿の第一日目の、夜が更けていく。
byみかん
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