蝋燭の灯で紙芝居 6月29日
今日は、何時も、紙芝居教室をさせて戴いている田辺にあるスタジオ、すずき住建さんの「なちゅらる」で、夕刻も終わりかけた時間に、キャンドルナイトのイベントが行なわれた。
私も、其処で、集まられた子どもさんや、親御さん方の前で紙芝居を実演させて戴いた。この日に臨んで、どんな紙芝居をさせてもらったらいいか、いろいろとない知恵を絞って、考えていた。
そして、やっぱり夏至の日のイベントなんだから、太陽に関係の在る紙芝居をしようと、考えた。
私の好きな紙芝居の一つで、ベトナムの人が創られた、「太陽はどこからでるの」という。紙芝居がある。これを、是非させて戴こう!と、心に決めた。この紙芝居は、かにと、しかと、さるの三匹の動物のそれぞれの立場から、太陽が昇る場所が、全く違う。それで、三匹は、本当のことが知りたくて、もの知りのふくろうのおじさんの処へ、聞きに行くが、ふくろうは、昼間は寝て夜だけ起きているので、そんなものは、存在しないという。
そこで、一番知恵のあるさるが、一番早起きの鶏に聴きに行こうと、提案する。そして、最後の場面で、鶏の凛々しくも、美しい姿が描かれていて、「太陽が昇るのは東。」という、本当の真実を告げる。
この紙芝居は、先ほども述べたが、ベトナムのチョン、ヒュウさんという方が創られた、非常に美しい絵で、日本人とは全く違った色合で描かれた紙芝居である。そして、紙芝居の唯一の賞、「高橋五山賞」を受賞した、傑作だ。
みんな、それぞれの立場で見て、いろんな価値観があるが、本当の真実は、普遍的な事象であることを、最後の鶏の美しい絵で、象徴されている。
この紙芝居の他にも2作品、演じさせて戴き、ほのかに揺れる、蝋燭の灯かりの下で、紙芝居を子供さん達の前で演じさせて戴き、私自身が、自分の心と向き合い、時が止まったような、充実した体験をさせて戴き、本当に有り難かった。
紙芝居は、動かない絵だから、揺れる蝋燭の灯かりの下で演じると、動いている様に実感出来たのかもしれない。本当に、奥の深い、凄い文化だと、つくづく実感させて戴いたひと時であった。
本日、このような素晴らしい場を設けて戴き、本当にありがとうございます。子供さん達の真剣な眼差しが、また、これからの自分の活動の原動力となりました。
明日は、福岡の紙芝居講座!、4時半起きです。また、紙芝居のいろんな秘密をお土産に持って帰りたいです。お休みなさい。
byみかん
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