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掃除機をかけに来た先生4/17

気候の定まらぬ今日この頃、皆様如何お過ごしでしようか?

今日も猫の目の様な、めまぐるしいお天気で、夕方、雨が止んだのを見はからって、バイクで、アルバイト先の塾へと向かった。すると、ポツポツと雨粒が落ちてきて、瞬くうちに、どしゃ降りの雨となった。

私は見た!そのどしゃ降りの雨の中で、シャッターが閉まっている、教室の前で大きなボストンバッグを大事そうに持っておられる男性が、誰かが、開けに来てくれるのを待っておられる姿を・・・・・

私は、軽く会釈をして、バイクを止めてすぐさま、シャッターを開けようとしたが、びくともしない。「鍵が、かかっていますよ。」その男性は、そう、私に話しかけてこられて、私も、誰かが鍵を開けに来て下さるのを待った。

その男性は、何でもないような顔で、「最近、よく降って、変な天気ですね。」と、言われたので、私も、「本当に厭な天気ですね。」と応えた。

私達は、暫く待っていると、程なく塾長先生が駆けつけて来てくださり、鍵が開いて、階段を昇った。部屋に入ると、その一緒に待っていた男性を、私は、全く持って授業をしに来られたのだとばかり思っていたら、なんと、ボストンバッグから、掃除機を出して来て、「教室の掃除をする様に、言われたので、掃除機をかけます。」とおっしゃって、掃除機のコンセントをもう、引っ張り出されていたので、「私がかけましょうか?」と声をかけたが、もう、その方は、掃除機を慣れた手つきで、机をどけながら、かけ始められた。私も、あわてて、椅子をどけて手伝った。

そして、私の教える生徒さんが来られると、国語の指導シートを持っている私に、「前回は、僕が、こここを指導し、この宿題を出して、今日は、ここの処をお願いします。」と、きっちりと申し送りをされた後、「じゃあ、お先に失礼します。」と言う言葉を残して、風の様に去って行かれた。

私は、なんと凄い先生だと思った。掃除機をかけにのみ、やって来られ、御自分の責務をしっかりと全うされて、しかも、自分の指導された生徒さんの申し送りも済ませて、引き揚げる。とても、私には出来ない。本当に自分の仕事に対して、自信と誇りを持っているから、雨の中を自転車で、掃除機をボストンバッグに入れて、掃除しに来れるのだ。

私は、この先生を心から尊敬した。私も自分の与えられた役割を精一杯出来る人間にならなければいけないなあ。自分は、まだまだだなあと、生徒に国語の問題を一緒に考えながら、ふと、「雨が、小降りになっているといいのになあ。」と、雨の中を帰る、その先生を思い遣った。国語の問題は、阪神淡路大震災に遭った、学校の先生の授業の問題だった。

私の心のお掃除までして下さった、その先生に感謝の気持ちを抱きながら、精一杯、その生徒の国語の授業を進める、みかんであった。

          byみかん

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